LOUDNESS
2018/02/05
都内近郊では道路上のあちこちに溶け損ねた雪の塊もまだ見受けられる2018年の今日この頃ですが皆様いかがお過ごしでしょうか?そんな昨今、世界を相手にフィギュアスケートでは日本勢が上位を独占し、メジャーリーグで日本人選手が活躍することも珍しくないし、サッカーでもF1でもワールドワイドに活躍する日本人を観るのは然程珍しくない世の中になりましたが今を遡ること33年前!1985年…
野茂英雄選手がドジャースに入団して世界中から注目を浴びる10年前!
(その後イチローがマリナーズに入ったのが2001年だからその16年前)
マー君こと田中将大がヤンキースに移籍したのが2014年だからその29年前!
果敢に海外に出て世界を舞台に戦った勇者達がいたんです。
LOUDNESSは国内ではおニャン子クラブや少年隊が猛威を振るいアメリカではLA METALというHEAVY METALのムーヴメントが席巻していたこの時代に事務所に作られたアイドルバンド的な色合いの濃いLAZYを解散させ「世界に通用するロックバンドをやる!」という強い信念の下にESPのランダムスターを操る世界のギターヒーロー!高崎 晃とボンゾからの影響が顕著なシングルバスで重戦車の如き轟音を響かせるドラマーの樋口 宗孝(故)が陽気な雰囲気で日本人離れしたハイトーンヴォイスを操るロックスター然とした二井原 実と派手さはないがソリッドで重い音を出す高崎の幼馴染メタルベーシスト山下昌良を加えて結成された和製ロックバンドだ。1985年1月24日にアトランティックレコードからマックス・ノーマンをプロデューサーに迎えて「Thunder In The East」をリリース。この作品は日本のオリコンチャートでは最高位4位。アメリカのビルボード総合チャート最高74位を記録し、24週に渡り200位圏内にランクインされた。
LOUDNESSはこの年MOTLEY CRUEのサポートを務めた後に日本人アーティストとしては初めてニューヨークのMadison Square Gardenに出演する。その後、より大陸的な音に接近した「Lightning Strikes」、「Hurricane Eyes」を経てヴォーカルをアメリカ国籍のMike Veseraに変えてリリースした1989年の「Soldier Of Fortune」
1991年にセルフカヴァー集の感が強い「On The Prowl」を経てEZOの山田正樹やXの沢田泰司(故)等を新メンバーに迎えへヴィなサウンドに嗜好が変わったバンド名を冠したタイトルの「LOUDNESS」をリリースしたのち唯一のオリジナルメンバーである看板ギタリストの高崎 晃が全ての音楽的なイニシアチヴを取った「ブッダロック」と呼ばれることになるドゥーミィな音像時代を経て更に2000年にオリジナルメンバーで再出発し、2008年にドラマーの樋口宗孝を肝細胞癌で失うが鈴木(アンパン)政行を正式メンバーに加えて精力的に活動中だ。
そんな彼らが1/26に出した通算27枚目のRise To Gloryが素晴らしい!
リーダートラックのこのSoul On Fireだけ観てもこの佇まいからして既に充分カッコイイんだけど今回のアルバムは2000年にオリジナルメンバーで再結成してから最もメロディアスで楽曲が充実している作品だと思う。LOUDNESSの看板をずっと背負い続けてきた御大、高崎 晃のギターはツボを押さえて弾きまくり、若武者アンパンのツーバスは地鳴りのような轟音を響かせ、山下のベースはタッカンのギターを際立たせる為にといいつつもテクニカルな音を刻み、二井原の歌は57歳を迎えてますます盛んに咆哮する!
2018年、平成30年という現代にメジャーデヴュー後、37年を迎えて世界照準で勝負をかけられるこんなバンドが我が国にはいるんです。是非とも聴いてみてください。ヘヴィメタルとカテゴライズされることも多いバンドですが今回のアルバムは普遍的なハードロックに接近している部分もあり彼らの作品の中では割と聴きやすい方だと思います。